7/14(木)午後診終了後、ウェブセミナー VMN Live! 1.『試験開腹術』 2.『キアリ様奇形』を視聴しました。
内容は、
1.『試験開腹術』
(猫、アビシニアン、去勢雄、5歳)
3日前から頻回の嘔吐と食欲不振で来院
初診日に造影検査を実施。胃から造影剤が排出されなかった。
翌日エコー検査を実施。十二指腸あたりが高エコーとなっていたが、
明らかな異物や閉塞性病変は検出されなかった。
⇒ 内科的に治療したが反応がうすく、嘔吐も落ち着く様子が無かったため、
試験開腹を提案
2.『キアリ様奇形』
(犬、キャバリア、避妊雌、7歳9ヶ月)
2015年11月
当院受診
以前よりスクラッチ行動あったが、10月下旬より頸部痛を認めた。
院内の神経学検査にて
・左側前後肢不全麻痺
・左側外側斜視
・左側軽度斜頚
内科治療を実施。
・プレドニゾロン1mg/kg、ST 20mg/kg、ファモチジン0.5mg/kg
2016年4月12日
内科治療に対し、反応はみられるもののプレドニゾロン減量で、
再発するため、MRI検査を実施
軽度の小脳ヘルニアと腰椎にまでおよぶ中心管の拡張をみとめた。
キアリ様奇形と診断
2016年5月18日
外科手術を実施。
翌日より起立、歩行可能。頸部痛は消失。
術後2日目にはよく走るようになった。
その後、経過は良好。内科治療は実施せず。
というものでした。
試験的開腹。いろいろ有用なものではありますが、なかなか我々一般病院では、おすすめしにくいもののひとつです。
血液検査、レントゲン検査、エコー検査、場合によっては内視鏡検査などを駆使して、診断を詰めていくわけですが、内視鏡検査まで行うのであれば、どうせ全身麻酔が必要なので、それならばの選択肢として、試験開腹は意味があるように思います。
ただ、だいたい調子悪いので、いろいろ検査が必要なケースなので、そこへ検査のための麻酔、というのに抵抗があるのはよくわかります。わたくしDr.BAOもなるべく避けて通りたい道ではあります。。
このウェブセミナーを配信している先生の病院は二次病院的な病院なので、一歩進んだ処置が行いやすい背景があると言えます。
キアリ様奇形とは、後頭骨形成不全、脳脊髄空洞症などを伴う病変。形態的な異常がベースになっているので、奇形と言われています。
バオでも小型犬を中心にたまにみられます。バオにはMRIがないので、北摂ベッツセンターまたはネオベッツVRセンターに検査を依頼します。
セミナーは以上でしたが、その他の質問も含め、今日はいろいろ質問しましたDr.BAOでした。
ではまた〜(^_^)ノノ゛〜
暑いので、ご家族、かわいいパートナー共々、ご自愛下さい〜
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