2015年2月2日月曜日

内分泌疾患に対する救急獣医療の実際

2/1(日) は、『内分泌疾患に対する救急獣医療の実際』セミナーに参加しました。

  1. 糖尿病性ケトアシドーシス
  2. 副腎皮質機能低下症
  3. 低血糖
  4. 低カルシウム血症
以上のような内容でした。

糖尿病はそう珍しくない病気ですが、それが進行悪化すると糖尿病性ケトアシドーシスになります。かなり精力的な治療が必要になり、入院も長くなるかもしれません。命に関わる場合もあります。
糖尿病は多飲多尿などの症状はありますが、初期から中期までは食べて飲んで元気そうにしていて病気には思わず、進行させてしまうことが少なくありません。
トイレの尿の量が多いなあと気になったら、1度動物病院で検査を受けられることをおすすめします。

ちなみに多飲多尿はその他、腎疾患、肝疾患、生殖器疾患、他の内分泌疾患などでも起こりますので、それらの鑑別も大事です。

副腎皮質機能低下症(アジソン病)は、小型犬に多く、なんとなく元気食欲がない、ストレスに弱く、消化器症状(嘔吐・下痢)がみられる、なんていうあまり特徴的ではない症状なので、ホルモンの検査などをしないと単なる胃腸炎と診断される場合もでてきます。
副腎クリーゼという状態は救急疾患で、急速な点滴、ステロイドホルモンの投与など必要な治療を進めていかなければなりません。

低血糖は小型犬の幼犬などには食事の間隔が空いたりしても発現しますが、あとはインスリノーマという膵臓のβ細胞の腫瘍でも起こります。
幼犬は肝臓にグリコーゲンという形で貯蔵することがまだうまくできないので、食べて遊んで寝てというリズムが乱れると低血糖を起こしやすいのです。

低カルシウム血症でも痙攣が起こります。
妊娠授乳期のメスでなければ、原発性上皮小体機能低下症であることが多いです。
ただ、その他の疾患でも二次的に低カルシウムになるものもけっこうありますので、やはり鑑別が大切です。

検査が多くなることは好ましいことではありませんが、どうしてもの検査は、バオでも十分ご説明の上、進めていった方が良いと思っております。

Dr.BAOでした(^_^)ノシ

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