2016年10月18日火曜日

ペット中医学臨床応用講座「運動器障害の中医学対策」「中国の学会発表レポート」「新薬"熄風"の紹介」「方剤学」

10/16(日)の午後の部は、ペット中医学臨床応用講座「運動器障害の中医学対策」「中国の学会発表レポート」「新薬"熄風"の紹介」「方剤学」と、またまた盛りだくさんでした。

「運動器障害の中医学対策」では、現代医学的な「関節痛」は中医学的には「痺証」しびれ、痛み、こわばり、変形などを含むもので、気血の詰まり、滞りを「痺」というわけです。
関節痛の病因として
①肝腎虚損
②気血不足
③風寒湿邪
④瘀血痰飲(濁)

そして、『通楽』を中心とした衛星弁証について。

次に、中医学から見る運動器老化について
①腎虚→老化、体質
②脾虚→老化、慢性病
③血瘀→老化、慢性病、骨折

そして、運動器老化に対する補腎益気剤としての『源気』を中心とした衛星弁証について。

中国で発表した先生方の現地レポート報告がありました。
英語や中国語はこういう時に役に立つわけですよね。大事大事。。(._.)φ

次は新しい漢方薬『熄風』の解説。
今までも精神科の漢方として『静心』がありました。精神的なストレスを中心に処方してきましたが、
今回の『熄風』の適応症は、
①痰迷心竅…痰濁が心竅を閉ざして痙攣、震え、異常行動などの病症が起こること
②風痰阻絡…風痰が経絡を阻害することによって、眼振、震え、痙攣、半身不随などの病証が起こること
③心神不安…心身が不安定になり、精神抑鬱、不安、異常行動などの病証が起こること

などがあります。
つまり、てんかん、震え、前庭疾患、認知症、脳血管障害、鬱病、分離不安症、強迫性障害などに使用すると有効ではないかといわれています。

神経科、行動科の漢方ですね(^_^)ノ

動物さん達の心の中は、表情、行動パターン、付随する異常行動、神経症状などから推測するわけですが、fMRI (functional magnetic resonance imaging)の研究などがもっと動物医療領域でも進められると、脳のどの部分がどういう時に活動しているかがわかって、"なんとなく"の科学的な裏付けになるかもしれませんね。

動物さんの心療内科は興味あります。
いわゆるペットたちの病気には精神的なストレスはかなりのパーセント、何らかの形で関わっているはずでしょうから。

最後は「方剤学」
講師の包海燕先生はやさしいお母さんタイプの先生で、日本語も達者で、お母さんらしく(笑)大事なところの強調とそうじゃないところのメリハリをつけて話していただいて、非常にわかりやすかったです。
補気剤…四君子湯、補中益気湯、源気、
補血剤…四物湯、潤華
気血双補剤…帰脾湯、八珍湯
補陰剤…六味地黄丸、二至丸、滋潤
気陰双補剤…生脈散、参苓白朮散
補陽剤…八味地黄丸
安神剤…天王補心丹、酸棗仁湯
以上15種の方剤についてでした。

ふぅ💨
いやー、TOKIOは近いようでそうでもなく、そうでもないようで近いんですが、やはりちゃんと帰らないと翌日の診療に差し支えますから、無い後ろ髪を引かれつつ、のぞみちゃんに乗車して帰りました。
あ、今回は、ちゃんと座席におみやげを置いていたので、忘れませんでした(`・ω・´)ノ笑

おつかれさまでした〜
Dr.BAOでした〜(^_^)ノノ゛


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