2014年4月8日火曜日

犬猫のエマージェンシー(第34回動物臨床医学会年次大会)

11月15日から17日まで、グランキューブ大阪にて開催されました動物臨床医学会年次大会(通称、動臨研)に参加しましたので、ご報告いたします。
私が参加した大きいセミナーは以下の4つです。

①多飲多尿の病態と鑑別診断
②犬猫のエマージェンシー
③脳疾患だけじゃない痙攣発作
④僧帽弁閉鎖不全症を有する犬に対してどう麻酔を行うか

それぞれについて、飼い主さんにも知っておいて欲しいなと思う内容をお伝えします。
今回は②のエマージェンシーについてです。
まずワンちゃんネコちゃんが外科的または内科的疾患によってエマージェンシーに陥った場合、最も重篤な病態は何でしょうか。
それは心肺停止による脳への血流・酸素供給の停止です。
完全に血流が停止した場合、脳組織中の酸素は10秒で消費されてしまうのです。
脳組織の障害が増大すると、その後の機能回復は期待できません。
そのため如何に迅速に対応するかが重要なわけですが、実際ご自分のワンちゃんネコちゃんの状態の異常に気づいたとき、「救急に連れて行くべきなのかどうか」を悩まれ、まずは病院に問い合わせをする飼い主さんは多いと思います。

どういう病態を呈しているときが緊急性が高いのでしょうか?
目の前のワンちゃんネコちゃんが、
呼吸困難、昏睡、痙攣、可視粘膜(歯茎など)蒼白、重度な嘔吐や下痢
これらの症状を示しているときは一刻を争います。すぐに病院へ向かってください。
また、症状とエマージェンシーであること、エマージェンシーに対する治療の意思をはっきりと来院する病院に伝えてください。そうすれば、受け入れる病院側も迅速な対応を行えます。
エマージェンシーはいつやって来るか分かりません。
その場合に備えてかかりつけの病院の受け入れられる時間帯や、救急病院のチェックなどもしておくと安心ですね。

以上、吉原でした。








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