2017年3月23日木曜日

VMN Live! 『会陰部尿道瘻後の尿道狭窄(ライブ手術)』『尿管断裂 腎瘻設置、SUBシステム設置(ビデオ症例)』

3/23(木)午後診終了後、VMN Live! 『会陰部尿道瘻後の尿道狭窄(ライブ手術)』『尿管断裂 腎瘻設置、SUBシステム設置(ビデオ症例)』を視聴しました。

WEBセミナーでした。

さて、『会陰部尿道瘻後の尿道狭窄(ライブ手術)』は、
   (雑種猫、7歳、去勢雄)

【経過】
2016年11月29日に尿道閉塞のため会陰尿道瘻術を実施
昨夜から排尿困難の症状を呈したため近医を受診
尿道開口部の癒着、閉鎖を確認したため当院に来院

【検査】
〈身体検査〉
  尿道開口部閉鎖
  カテーテルの挿入不可能
〈腹部エコー検査〉
  膀胱内に砂粒状の結石を多数確認
〈腹部レントゲン検査〉
  明らかな異常所見認めず
【手術】
  尿道口の拡大手術を実施

というものでした。ちなみにいつものように、『当院』というのは講師の南先生の病院です。

次の『尿管断裂 腎瘻設置、SUBシステム設置(ビデオ症例)』は、
  (雑種猫、7ヵ月齢、未避妊雌)

【経過】
交通事故により後肢が動かない状態で倒れているところを保護
圧迫排尿をしていたが圧迫排尿が困難になってきたとのことで精査のため紹介来院
【検査】
 〈腹部エコー検査〉
   膀胱とは別に、腹腔内に液体の貯留した嚢胞を認める
 〈貯留液検査〉
   貯留液のクレアチニン24.0mg/dL以上
 〈CT検査〉
   右恥骨骨折
   左仙腸関節脱臼
   左腎盂拡張
   左腎から膀胱までの間に嚢胞状の病変を認める

【手術】
 尿管断裂により漏出した尿が後腹膜腔内で嚢胞を形成
 腎機能を温存するため腎瘻チューブを設置
 7日後にSUBシステムを設置
というものでした。

(主に猫の)会陰部尿道瘻手術は、いわゆる尿閉という状態の解決法として行われるものですが、バオではネコちゃんでのオペは最近は減りました。割と早い段階で食事療法にもっていければ、オペまで行うケースは減らせるということでしょうね。
ただ、最近ネコちゃんの尿路結石も昔のストルバイトではなしに、シュウ酸カルシウムも多くなっていますので、尿閉=ストルバイトとは言えませんから、必ず動物病院で尿検査などで結石の同定をしてから処方食を処方してもらって下さい。

次のSUBシステム。腎盂と膀胱をつなぐシステム。尿管結石や今回のように尿管損傷などの場合に腎臓を温存しながら排尿を確保するシステム。
ニーズに合わせて、できる限りのことをする。。。
このSUBシステムは設置確認のためにレントゲンの透視システムが必要ですが(バオにもありますが)、一般の飼い主さんは、病院の規模などでその対応範囲を推し量られる傾向が強いですから(ざっと言えば大きな病院にしかそういうことは無理だろうと。。)、ある程度はそうですが、必ずしもそうとも言えない面があるのも事実。
かかりつけの病院がそういう選択肢の話ができるかどうか(他の病院に紹介するにしても)、そういうことも大事かもしれませんね。

いろいろ勉強してなければ選択肢として説明できない。
そうならないためにもコツコツ勉強を続けていかねばと思うDr.BAOでした。

東京は🌸咲く、ですか。
大阪はもう少し🌸
みなさんのところはどうですか?

バオでは待ち遠しい🌸待合のモニターで音楽付きで流しております〜♬



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